生まれ変わったグレン・グールド? [音楽]
2007.3.26 
グレン・グールド/バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1955年)
の再創造~Zenph Re-Performance
グレン・グールド というピアニストがいた
没後25年, 今でも大変にファンの多いピアニスト
大変な奇人としても知られ
32歳を越えた頃からコンサート活動を引退
放送や録音のみでしか聴く事が出来なくなった
ただ録音は精力的に行った結果
今でも様々な作品が取っ替え引っ替え
装丁を換えたりして発売されている
まあとても良く売れるからだろう
僕のiPodにも20曲くらいは入っていて
気分と時間と場所によっては
これほど嵌るピアノ弾きもいない
そんな彼のデビュー盤が思わぬ形で発売された
僕はこの様なテクノロジーが開発されるのは
そんな遠い事ではないなと思ってはいたが
まさかこんなに早く実現するとは
1955年のバッハの ゴールドベルク変奏曲 がそれだ
この傑作も モノラル録音 ということと
CD化されてもノイズがかなり気になる物だった
だからどうしても81年の 再録音盤 の方を聴く機会が多かった
しかしとうとうデジタルテクノロジーがその壁を破ったのだ
グールド の演奏をコンピューターに取り込んで
可能な限りそれを詳細に分析
キータッチや音量,ペダルの踏み込み加減まで完全にデータ化した
そしてそれを自動演奏ピアノに演奏させそれを録音するという
恐るべき離れ業をやってしまった
再創造 という良く分からない謳い文句だが
まあ正しくは 再演奏 という意味だな
録音したスタジオも,もともと彼が好んだ場所トロント
調律も専属だった人が行った
まさに拘りが為せた業とプロジェクト
思わず手を延ばし買ってしまった
僕の感想は大きな違和感の後に
やっぱり演奏自体の印象が大きく違った
霧が晴れたような音の透明感は素晴らしいけれど
タッチや余韻やダイナミックスなど全てで...
完全にデータ化は出来ないんだなということ
ソフトの解析の精度の問題なのかもしれない
もとはスタンウェイだったが
今回はYamahaのMidiピアノ
楽器が違うというその差はかなり大きい
ただ何度か聴くうちに
これは別物としては素晴らしく価値のある技術だと
いつの間にか思い始めていた
歴史的価値のある画の修復に
今ではコンピュータの解析技術は欠かせない
それと同じく音楽の神秘の部分に
テクノロジーが挑戦を始めた
いつの時代にかワルターの残した交響曲を
コンピューターが自動演奏させるなんていうことも
いつの間にかこれがグールドの演奏...
そう思いこんでしまう怖さもある
ご丁寧に ステレオサラウンドバージョン と
バイノーラル・ステレオバージョン という
演奏者だけが聴くことの出来る位置にマイクをセットし
録音するという凝った録音も一緒に入っている
これらが今後どういう評価を受けるのかは分からない
グールド 自身は録音テクノロジーにとても興味を持っていて
テープを繋いで曲を編集するなんていう事も得意だった
生きていたら意外と喜んでいたかもしれない
ただしやはりこの演奏者は グールド ではない
グールド の限りなきそっくりさんなのだ
今回は Zenph Studio のコンピューターシステムと
Yamaha Disklavier Pro だね
そして彼が思わず弾きながら歌ってしまう時の
その声までは再現することは出来なかった
それを再現する必要はないだろう
コンピューターのノイズでも入れる?
グレン・グールド/バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1955年)の再創造
Zenph Studio
Sony Music Online

1926年に アルフレッド・コルトー が残した ショパン の プレリュード を
Zenph Studio が再現に挑戦したサンプルが聴ける
これは実に自然に感じる。
BeforeとAfterをダウンロードして聴き比べることが出来る
Listen!
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私が聴いているのは、やはり1982年度。
この「再創造」って何だろう?と疑問に思っていました。そういうことだったのですか、ウゥ〜ン・・・・
by 風知草 (2007-03-28 13:10)
80年代の初頭はデジタル録音が始まった頃。グールドはそのテクノロジーに興味を持ったのかな。良く再録音してくれたものです。録音風景はDVDでも観ることが出来ますね。風知草さん, 再創造ってそういうことらしいです。
by tzneyan (2007-03-29 02:53)